ある方が腰が痛いと来院されます。
お話をお聞きすると1週間前から痛み出しましたと、腰部を触診して「凝り、はりが出てますね」腰部に施術をして凝りはりを緩めていきます。
先生、おかげで楽になりました!
よかったですね。痛みが出た時は早めに連絡して来院するようにしてくださいね。
これは治療院で繰り返される日常の出来事です。
でも、これでいいんでしょうか?
ある意味患者さんの要望にしっかりお答えしているのですが、体の不調はこんなに簡単に治りません。
この一時的に楽になる施術の繰り返しが、後々患者さんに大きなしっぺ返しを起こすとは想像もしていないことでしょう。
例えば、姿勢が悪いために腰痛が発症する方だとしたら、悪い姿勢を何とか進行させないために凝りや張りで姿勢を保持していますから、
無闇に緩めるのは姿勢の悪化を促進します。
姿勢の悪さがさらに進むことで腰の負担が増していき、いずれ重大な問題に発展することでしょう。
この様な経過を辿った慢性腰痛の方は、きっと身近にいるのではないでしょうか。
その痛みは正常反応です。
痛みを出すことでそれ以上の負担を回避してほしいという体からの大切なメッセージなんですね。
安易に痛みを取り除き負担をかけ続ける事は、メッセージを無視して酷使し続けることになるのは理解していただけると思います。
体からの大切なメッセージ。あなたはどんな風に受け取りましたか?